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2009年04月24日

リストカット

当院は「リストカット」してくる患者さんは結構多いと思っています

ただ私は縫合は下手くそです、私に縫合させたら傷跡はガタガタになります
だから当院では縫合はしてません、縫合の必要な人は外科の病院でしていただきます

でも精神的なケアは一生懸命させていただきます

「リストカット」と言えば、芸能人なんかも追い詰められた時にしてしまい
マスコミに取り上げられたりしますが、一番有名なのは故ダイアナ妃かもしれませんね
彼女がインタビューに答えて
「心が痛かった。そして、私は心でなく体を傷つけたの。なぜかって?私は誰かに助けて欲しかったの」
と言ったのは、多くの人に衝撃を与えたようです

「リストカット」してくる患者さんを叱っても、注意しても治るはずがない
患者さん自身も、してはいけないことだと分かっているが
そうしないでいられない窮迫した精神状態がそこにあるのだから、適切な対応が求められます

過度に同情してもよくありません、それによりもっと同情が欲しくなり、新たな「リストカット」を誘発してしまうこともあります

まずは気持ちを十分に聴く必要があるのですが
それが上手く表現できない人も多くいます
きっと深刻な問題があるのだろうと、患者さんの気持ちを受け入れることが大切です

そして「リストカット」の傷に対して、大事にケアしてあげる必要があります
患者さんの体を気遣い、大事に扱ってあげることは
自分のことなんかどうでもいいと、自分を大切にできない考え方を少し考え直させる機会になるかもしれません

でも治療的に、「リストカット」したことで良かったことと悪かったことを
きちんと話し合うことも欠かせません



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Posted by まっちゃん  at 21:30 │Comments(5)日々の診療について

この記事へのコメント
今ではけっこうリストカットの経験者は多いのかも知れません。

でもリストカットする人達の中でも色々な人達がいると思います。
悲しくて、辛くて、寂しくて…リストカットへ
誰かに振り向いて欲しくて、かまって欲しくて…リストカットへ

もう生きていく力が無い、無意味な生を終わりにしたい、この世から消えたい…そして消えようとしたけど、うまくいかなくて…リストカットと言う結果に結びついた。

その人の、その時の心を少しでも真剣に聞いてあげられたら

その人の悩みを、痛みを、悲しみを少しでも分かってあげられたら

だれもが、そう感じてくれたら、光が見えてくるかも知れません。
Posted by かぼやん at 2009年04月24日 21:53
心の病を患う人が、最近は増えてきています。それだけ生きていくことが難しい時代になってきたのでしょうか。
先生のようなクリニックの果たす役割は今後益々重要になってくるような気がしています。
Posted by 夢をかなえるゾウ at 2009年04月25日 09:17
かぼやんさん
そうなんですよ、悩みを心の痛みを真剣に聴いてもらえる人がいたら
それだけで救われる人も沢山いると思います

夢をかなえるゾウさん
ストレスが多い時代なんだと思います
心が疲れた人が本当に多いですね、そういう人達の役に立てればと思っています
Posted by まっちゃんまっちゃん at 2009年04月25日 17:22
リストカットされた見たことあります。

お薬や、注射も必要でしょうが、

まずは聴いて、受け止めて

くれる人がいてくれたらと思います。
Posted by メグmama at 2009年04月26日 23:10
メグmamaさん
その人の苦しさに耳を傾ける人が一人でも居てくれると
救われるもんですよね
Posted by まっちゃんまっちゃん at 2009年04月27日 20:28
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