ある患者さんは、家族のためにといつも一生懸命に家事も仕事もこなしてきました
あまり休むこともせず、自分が動くことが家族を楽にしていると信じていました

ある日、自分の体調が悪くなり思うように働けなくなりました
ゆっくりと休むしかない状況になったのです

そしたら家族が、バタバタと家のことなどしているのを見ると
すごく申し訳なくなって、動けない自分が歯がゆくてたまらなくなりました

でもそこで気付いたのは、自分が動ける時はただ家族のためにと思って
休日もバタバタと家のことをしていたが
これが他の家族にプレッシャーになっていたんじゃないか
他の家族は休日ぐらいゆっくりしたいと思っていたかもしれないのに
それが許されない雰囲気を作っていたんじゃないか、ということでした

これは本当にその通りでした
家族の一人が一生懸命頑張っていると、他の家族も黙って見ているわけにはいきません
そんなつもりはなくても、家族に無言のプレッシャーをかけていたのです

今回、働き過ぎて具合は悪くなったけど、大事なことに気付くことができたんじゃないでしょうか
病気になったからこそ気付くことって本当に多いんです
どんな時でも得るものはあるんじゃないでしょうか