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2010年04月19日

「もう、そろそろ」は誰が決める

とてもつらい出来事があって、気持ちの落ち込みが続いている人に対して
もう半年過ぎたし、もう一年経ったしと
「もう、そろそろ気持ちを切り替えてもいいだろう」
と周囲の人が促すことがあります

しかし、その患者さんの心の中の悲しみは、その人にしか分かりません
どのくらい時間が経ったら、悲しみが何割少なくなるなんて決まってません

本人は、悲しみにジッと耐えているのに
周囲の人が勝手に「もう一年経ったし、立ち直らなきゃ」等の言葉を言うことがあります
どうしてそんな無神経な言葉が言えるのかとも思いますが
周囲の人が待てなくなっているんですね
悲しんでいる人を見守るのにも、大きな心のエネルギーが必要です
そのエネルギーが不足してくると、早く立ち直って安心させてくれと思うのでしょう

周囲が焦ると、本人も焦ってしまい
早く立ち直らなきゃと自分でも思ってしまいます
でもそんなに思うように切り替えられるなら、最初から苦労はしません
結局焦りがストレスとなり、余計に苦しめてしまいます

十分に時間を掛けて、悲しみから立ち直れる環境がある人は
あまりいないのかもしれません




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Posted by まっちゃん  at 22:00 │Comments(4)日々の診療について

この記事へのコメント
そうですね…
本当にそうです…
焦りがストレスを生み…
回復を遅らせます…
Posted by ヤマカナ(201号室) at 2010年04月19日 23:04
ヤマカナさん
焦ってはいけないと分かっていても、つい焦ってしまう
それが人間なのかもしれません
本当に難しいことです
Posted by まっちゃんまっちゃん at 2010年04月21日 22:05
昨日20日は、父の88才の誕生日でした。
気分も悪く、早退しました。
最後の誕生日かと思い、花を持って、7ヶ月ぶりに、実家に行きました。

父も母も私のうつ病をどうかと気にしていました。

16年前に、自殺した兄の事を、父は今でも悔やんでいます。
もちろん、私も悔やんでいますが、自分の事は、消えたい気分です。

兄の事を思いだし、父も母も私と泣きました。
88才になっても、子供の事は忘れないんですね。

毎日毎日、消え去る事との格闘の日々です。
Posted by ところで旦那さん at 2010年04月21日 23:03
ところで旦那さん
久し振りに実家に行き、御両親と会えてよかったですね
親はいつまでも親ですね
Posted by まっちゃんまっちゃん at 2010年04月22日 21:56
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