人への評価というものは、不安定なことも多いのですが
患者さんの中には、手のひらを反すように人への評価をガラッと変えてしまう人もいます


先日までは、あの人は素晴らしい人です、頼りになるし優しいし
本当に友人でいてくれて良かったと言って、その人がすることならば何でも
いいことになりそうな雰囲気だったのに
その人が何か嫌な発言を一つしただけで、評価がガラッと変わり
まるで手のひらを反すように、その人が言うことは全て信用できない
あんな冷たい人とは思わなかったと、悪い評価ばかりを言うようになる

こんなことって珍しくはありません
そんなに他人のことを完全に肯定したり、完全に否定したりするのは止めましょう
全ての人には、良い面と悪い面があるのですからと説明します

ある人を素晴らしいと思っていると、その人の多少の欠点は見ないようにできますが
ある人をつまらないと思うと、その人の欠点は見過ごせません
これってある程度は誰にでもある傾向なのです
それが極端になり過ぎるから、病気として苦しむこともあるのかもしれません

人に期待し過ぎるから、そうではなかった時に落胆が大きいという人もいますが
そんなに簡単な問題ではないのかもしれません
どうしてそこまで他人を理想化しなければいけないのか
その理由が大切なのかもしれないと思っています