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2009年10月26日

分かってもらうことの難しさ

患者さんの中には、物事をどうしても被害的に受け取りやすい人もいます
周囲の人からのアドバイスも、素直に聞けないこともあります

そういう人が職場の上司から注意されたりすると
「ケチョンケチョンに言われました」と話をされます
確かに、被害的になりやすい人でも職場で注意されることはあります
そんな時に、どう受け止めたらいいのか話し合うのですが
いい方向に話を持っていくことは、なかなか難しいものです

あまり私が上司の肩を持つような言い方をすると
「先生は分かってくれない」という結論をすぐに出してしまうし
いつまでも患者さんの言うことに同意してばかりでは
患者さんが自分を振り返ることができないままになってしまいます

「ひょっとしたら、被害的に受け止めている可能性はありませんかね?」と尋ねても
これもタイミングが悪いと、すぐに却下されます
自分が被害的になり過ぎていたかもしれないと気付いてもらうには
別の患者さんの被害的な物事の受け止め方を例に出して
こんなこともありますよね、とも言ってみます
でもこれも不発に終わることが多いものです

いろいろと工夫してますが、まだいい方法は見つかりません
でも最後はやはり、患者さんが聞く耳を持てた時に話すことだと思います
それまでに焦ってしまい、分かってもらおうとし過ぎると
患者さんは離れて行ってしまいます



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Posted by まっちゃん  at 22:00 │Comments(3)日々の診療について

この記事へのコメント
タイミングと言うのは 難しいですね
病んでる度合いによって 話を聞いて受け入れられるかどうかは 本人次第。
頭でわかっていても いざ理解しようと頑張っても どこかしら 受け入れられず 違う視点から受け止めてしまい なぜそうなるの?と 相手を困らせてしまう。
心と言うのは 目に見えるものではないので 難しいと思います。
傷もそうですよね。
身体に受ける傷は 時間と共に回復していく工程が目に見えてわかりますが 心の傷は 目に見えず 深さも計り知れない。
Posted by じゅん at 2009年10月27日 00:24
私も、人の話しに聞く耳を持てません。
私だけではなかったのですね・・・・・。
性格だと思って諦めていました。

カウンセリングを受けても、受け入れられません。
治療になっていないような・・・・・。
カウンセラーの先生に無駄な時間を使わせてしまっているような・・・・。
そんな感じです。

でも、私は、見放されたくないです。
自分からは、先生からは離れていきません。
先生方には、無駄な時間を使わせてしまって申し訳ないけど、話しを聞いてもらっています。
これでも良いんですよね?
Posted by 黒っち at 2009年10月27日 08:24
じゅんさん
本当にそうですね、心の傷は目に見えないし、どのくらい治ってきているのか
予想するのは難しいものです
でも必ず治ると信じて、その時を一緒に待つということが出来ればと日々思っています

黒っちさん
それでいいと思いますよ
カウンセリングや診察での話を受け入れられなくても、それを聞いているというだけで、受け入れられる時期が来れば効果が出るのではないでしょうか
話をしながら、その時期を一緒に待つ、これは決して無駄ではありません
Posted by まっちゃんまっちゃん at 2009年10月27日 22:35
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