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2009年06月22日

世話をしすぎない

アルコール依存症の患者さんの家族から相談を受けることが時々あります

基本的にはアルコール依存症は、ほどほどで止めるというブレーキが壊れた状態であり
性格がだらしない等ということはないと説明します
病気に対する理解がまず必要であり、そこから対策が始まります

だらしない人、意志が弱い人がアルコール依存症になるわけではありません
これは心の中の(脳の中の)ブレーキが壊れた状態なのです

アルコール依存症の患者さんは、まず自分はそんな病気じゃないという「否認」から始まります
止めるつもりになればいつでも止められると主張し、自分自身のブレーキが壊れた自覚が持てません

ここで家族の方に説明するのは、患者さんが酔っ払ってした行為の後片付けを
家族がしてはならないということです
酔って帰宅し玄関先で寝てしまったら、部屋まで連れて行き、着替えさせ、布団に寝せる等はしてはいけないということです
そのまま玄関先に放置して(真冬で凍死しなければ)、世話をしないことが大切です
そうしないと患者さんが目が覚めた時に、着替えて布団の中で寝ていれば、自分のした行為に対する反省は起こりません
それは患者さんが、早く病気に気付くことを邪魔してしまうことになるのです
アルコール依存症の患者さんは、最初の「否認」が強いので、これをどう変化させるかが大事です

ギャンブル依存症の患者さんも、買い物依存症の患者さんも
家族が借金を肩代わりして返してしまうので、自分の病気に気付くのが遅れてしまいがちです
本人が気付くまで、心を鬼にして「手を出さずに、見守る」これは大変勇気がいることです



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Posted by まっちゃん  at 22:00 │Comments(3)日々の診療について

この記事へのコメント
はじめまして。
依存症は「だらしない」と私も認識してました。
身近にそういう人は居ませんが、勉強になりました。

適度に「ほったらかす」事が大事なのですね。
Posted by 大和の瓦屋 at 2009年06月24日 10:01
大和の瓦屋さん
そうなんです、依存症は「だらしない人」と思われがちなんです
そうではないことを理解してもらえる人が増えると、患者さん達は少しは救われると思います
Posted by まっちゃんまっちゃん at 2009年06月24日 20:00
アメリカでの30年前の常識を何のためらいもなく書き連ねていますが、「世話をしない」で解決がつくなら医者でなくても言えるだろ。病気だと言いながら、本人が気づかなくてはいけないということに矛盾を感じないのか?
アメリカの20年前の文献にもあなたが書いているようなことは載っていませんよ。私の書き込みを削減するまえに、ご自分で書かれたことを検証してみてください。
Posted by 通りすがり at 2009年12月27日 15:39
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